家出人 行方不明者の捜索マニュアル

第4章 いなくなってから1年以上経過したときの行動

第2章では、いなくなってから1週間まで、第3章ではいなくなってから3カ月までのご家族がやるべきこと、やってはいけないことについてまとめました。

これまでに、ご家族の方もありとあらゆる手段を使って探したはずです。
それでも家出人は見つかりません。

残されたご家族の方のことを考えれば気の遠くなるようなことでしょう。
しかし、これからお話しするように、いなくなってから1年以上経っても見つからないこともあります。

この章では、1年以上経過しても家出人が見つからないご家族の行動として、「調査を繰り返すこと」「あきらめないこと」という2点についてお話をします。

その1.調査を繰り返すこと

たとえ半年、1年と経過しても、ひと通りの調査は済んでいるからと思うのではなく、定期的にまた同じ調査を繰り返してください。

「それは、先月聞いたことだから」
「その人には、何回か同じことを聞いているから」

家出人の捜索には、このような理屈は通りません。
それは、動かない物体を探しているのではなく、生きている人間を探しているからです。

昨日いなかった場所に、今日はいるかも知れない・・・
そんな気持ちで捜索を続けることが大切なのです。

以前に情報を聞いた家出人の友人や知人にも、定期的に「その後、何か連絡ありませんか?」と電話をするか、直接会って聞くようにします。
立ち寄ったかも知れないカフェや駅、書店などにも、定期的に聞きましょう。

考えつくことはとりあえず聞いてみる、調べてみる

プロの探偵は100通りの捜索をしてすべて外れた場合、次の100通りの調査を進めます。

「これは絶対にないだろう」「ここには絶対に来ないだろう」ということも調べてみましょう。ダメで元々。そう思って捜索を続けるのです。
考えつくことはとりあえず聞いてみる、調べてみるという視点が必要です。

今まで聞いたことのないような会社などからDMが届いたならば、その会社へ連絡してみるのもいいでしょう。

どんな人を対象にDMを送っているのか?
物販関係であれば、何を購入したことがあるのか?
問い合わせなどの連絡が本人からなかったか?

個人情報保護法の関係で、あまり踏み込んだことは教えてくれない可能性もありますが、これもダメ元で聞いてみましょう。

また、最近はメールが便利になっていますが、やはり足を運ぶということは、相手に与える印象が違ってきます。

もし仮に、その友人のところに失踪者から連絡が入っていたり、街で偶然見かけたりしたとしても、メールや電話なら「いや、特に連絡はないですよ」で終わってしまう可能性もあります。
しかし、相手もあなたやご家族の顔を見れば、「話したほうがいいかな」と思い情報を提供してくれる確率は高まります。

ですので、月日が経過したとしても「定期的に同じことを繰り返し聞くこと」「あらゆることを想定し、“あり得ない”“まさか”と思うようなことも調べていく」ことが重要です。

-いなくなってから1年以上経過したとき①ー

■調査を繰り返す!
*同じことを繰り返し聞くこと
相手は生きている人間です。昨日いなかった場所に
今日はいる可能性もあります。1年以上経っても、
時間を見つけては、同じことを繰り返し聞きましょう。
-いなくなってから1年以上経過したとき①ー

あきらめないこと

その2.あきらめないこと

あなたはいつまで探し続けられますか?
こんな質問は酷でしょうし、嫌悪感を抱いた方もいらっしゃるでしょう。しかし、大切な人がいなくなり、最初の数カ月は日夜を問わず、日常生活を捨てて身を粉にして必死に探していた時期も、1年、2年と時間が経過すれば、当然、同じような捜索スタイルを維持していくことはできません。

しかし、“探す”という視点は維持し、どんなに忙しくとも、常にアンテナだけは張っていてください。

その意識が消えてしまうと、せっかく目の前を通った重要な情報すら目に入らず、発見がさらに遅れてしまうからです。
第2章でもお話しをしました、捜査願いを出すと、家出人は「一般家出人」と「特異家出人」に分けられます。

いなくなった当初は「一般家出人」として捜索願を出していたとしても、その後、情報を集めていく中で「特異家出人」に変わる場合もあります。
ですので、1年、2年経ったからとあきらめず、常にアンテナだけは張っておいてほしいのです。

ここで特異家出人について、もう少し詳しく説明をしておきます。
まず、特異家出人とは以下に該当する家出人のことです。
1.殺人、誘拐、強姦、強制わいせつ、逮捕監禁等の犯罪により、その生命又は身体に危険が及んでいるおそれのある家出人
2.少年の福祉を著しく害する犯罪(少年を虐待し、酷使し、又は有害な業務に就かせる等の悪質なものをいう)の被害にかかるおそれのある家出人
3.所在不明となる直前の行動その他、地形の状況、気象条件等からみて、水難、転落、交通事故等生命にかかわる事故に遭遇しているおそれのある家出人
4.遺言、平常の言動その他の事情からみて、自殺するおそれのある家出人
5.精神保健法(昭和25年法律第123号)第3条に規定する精神障害者で、かつ自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれのある家出人
6.病人、老齢者、おおむね13歳以下の年少者等で、家出後自力で生活する能力がないため、その生命又は身体に危険が及ぶおそれのある家出人
7.銃砲刀剣等、火薬類、毒劇物等を携帯している等の理由により、自身を傷つけ又は他人に危害を及ぼすおそれのある家出人

となっています。

たとえ家族に黙って姿を消したとしても、家出人が成人していた場合、それを警察が探すことはできませんし、たとえ発見されても警察や調査員が相手の意思に関係なく連れて帰ることはできません。一般家出人では、警察のデータに登録はしますが、捜査の対象として該当しないので警察も動けません。
ただし、「特異家出人」となれば動くこともできます。
つまり、捜索願や行方不明というだけでは捜査の対象にはならないのです。

何らかの事件に巻き込まれている、誰かに拉致・監禁されている・・・1年以上経っても見つからない場合、その可能性も再度疑ってみるべきでしょう。

まだ覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、2000年1月に新潟県柏崎市で、自宅2階で9年2カ月に渡る少女監禁事件が発覚しました。
行方不明になった当時小学4年生の少女が、発見されたときには19歳に成長していました。

あなたが集めた情報の中で、もしも、そのことを警察に示せるものがあったならば、ただちに「特異家出人」として切り替えることが大切です。
そうなれば、刑事事件として警察も動き出します。

「今でも探しているよ」というメッセージを送る

友人や知人、その他、街のあらゆる場所で、聞き取り調査を続けることは、「今でもあなたを探しているんだよ」というメッセージでもあります。

本人の意思で家を出て行き1年以上経過しても見つからない場合、すでにどこかの土地で根をおろして生活している可能性も十分にあります。でも、きっと心の底には、いつも残してきた家族のことを思っているはずです。

だからこそ、「今でも探しているよ」というメッセージを送ることが大切です。
失踪者の友人や知人を通して、間接的にでもそのことを本人が知れば、電話や手紙などで安否を知らせる連絡が入る可能性もあります。

家を出たものの、つらい生活を送っていたとしたら尚更です。
もしかしたら家に帰りたいと思っているかもしれません。しかし、1年、2年と時間が経過していると、「今更、帰れない・・・」と思っていることもあります。

そんなときに、「今でも家族が探してくれている」ということが伝われば、連絡をくれたり帰ってくる可能性もゼロではありません。
たとえ連絡はなくとも、心配してくれる家族がいるんだと本人が思えるか思えないかで、どれほど心の支えになるでしょう。

自殺者の多くは、自分を必要とする人がいてくれないと感じ、自ら命を絶ってしまうのです。本当は愛してくれている人がいるのに、愛されてないと感じてしまう・・・。自分がいなくなっても悲しむ人などいないと自暴自棄になり、挙句の果てに命を絶ってしまう・・・。

自殺だけは何とか食い止めたい。
そのためにも、1年、2年経っても常にアンテナを張り、時間を見つけて同じことを繰り返し聞きとり調査し、「今でもあなたを探しているよ」というメッセージを家出人に送り続けましょう。
いつか必ず家族に元に帰ってくることを信じて・・・。
-いなくなってから1年以上経過したとき②ー

■あきらめない!
*“探す”というスタイルを維持すること
“探す”という視点を維持し、どんなに忙しくとも、常にアンテナを張っておかないと、せっかく目の前を通った
重要な情報すら目に入らなくなります。
■聞き取りを続けることがメッセージなる!
*1年、2年経過しても友人や知人、待ちなどで聞き取りを
続けていくことで、「今でもあなたを探しているよ」という
メッセージになります。時間が経ってしまうと、本人は帰りたい
と思っていても、帰りづらい場合もあります。そのような場合、
メッセージを出し続けていれば、本人に届く確率は高くなります。

-家出人 行方不明者の捜索マニュアル

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