講座7:探偵業務上の交付・受取義務がある書類は3つ

探偵を営むようになると、様々な約束事項が探偵業者には課せられることになります。

探偵業者の厳守すべき事項=義務については、探偵業法という法律で定められていますが、今回は探偵業を行う上で、交付・受取義務がある書類について説明します。

開業前に、探偵の業務を行う上で交付・受取義務がある必要書類にはどんなものがあるかをしっかりと把握しておき、必要書類の原本は必ず作成しておくようにしましょう。

探偵業者に義務付けられている、主な必要書類とは、お客さんから受け取る誓約書、探偵業者側がお客さんへ交付する重要事項説明書と探偵業務委託契約書、の3つになります。

この3つの書類について、以下に分かりやすく説明していきましょう。

(1)お客さんから受け取る誓約書(探偵業法第7条を参照)

お客さんから、人探しや浮気調査などの探偵業を正式に依頼され、受諾することになった場合は、探偵業務上の調査結果などを犯罪や違法な行為に用いないことを約束させた文書(誓約書)の交付を、お客さんから受ける義務があります。

例えば、元恋人の居場所を探偵業者を使って割りだしてストーカー行為をしたり、探偵業者から得た浮気の証拠を使い、浮気相手を脅迫したりするような行為は犯罪に該当し、法律で禁止されています。

探偵業者を通して得た情報や調査結果が、犯罪や違法な行為に使われることがあってはなりません。

犯罪や違法行為を未然に防ぐためにも、お客さんから自署、押印してもらった誓約書を受け取ることはとても重要なのです。

(2)重要事項説明書(探偵業法第8条第1項を参照)

探偵業務を行う契約をする前に、お客さんに対して、契約内容に関する重要事項などについて説明した書面を交付し、説明する義務があります。

この重要事項説明書には、以下の事項が含まれます。

① 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所。

② 探偵業務を行うにあたり、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)その他の法令を遵守すること。

③ 探偵業法第10条(秘密の保持等)に規定する事項について。

④ 提供することができる探偵業務の内容。

⑤ 探偵業務の委託に関する事項について。(探偵業務を他の探偵業者に委託する場合。)

⑥ 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算額及び支払時期について。

⑦ 契約の解除に関する事項 (違約金の発生も含む。)

⑧ 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する事項について。(探偵業務の調査結果報告書、証拠として撮影した写真や動画も含む。)

(3)探偵業務委託契約書(探偵業法第8条第2項を参照)

お客さんと、正式に探偵業務を行う契約をした後はできるだけ早く、探偵業務委託契約書を交付する義務があります。
探偵業務委託契約書には、以下の事項が含まれます。

① 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所。

② 探偵業務を行う契約の締結を担当した者の氏名及び契約年月日。

③ 探偵業務に係る調査の内容、期間及び方法について。

④ 探偵業務に係る調査の結果の報告の方法及び期限について。

⑤ 探偵業務の委託に関する定めがあるときは、その内容について。

⑥ 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の額並びにその支払の時期及び方法について。

⑦ 契約の解除に関する定めがあるときは、その内容について。

⑧ 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する定めがあるときは、その内容について。

上記、3つの書類は基本原本を開業前に作成しておき、お客さんからの依頼がある都度、必要に応じて加筆修正を行い、使用すれば十分です。

誓約書、重要事項説明書、探偵業務委託契約書の原型は、自分でも作成できますが行政書士など書類作成のプロに依頼して作ってもらった方が確実でしょう。

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